第2章・Ⅰー①生体で処理が難しい物質 3 反栄養素と呼ばれるレクチン

はじめに

 

植物の種子には、実は生体に悪影響を与えるさまざまな物(反栄養素)が含まれています。

植物の反栄養素(レクチン)は、昆虫などから自らの身を守るための防備の手段として進化の過程で備わったものです。

動物が植物を食べる際、このレクチンが動物の健康に害を及ぼすことがあるのです。

 

 

レクチンとは

 

動物も植物も、外敵から身を守るために個体内で作るのがレクチンです。

レクチンが外敵の糖鎖を認識し、敵か味方かの判断をします。
このシステムが壊れると免疫関係の病気が起こります。

 

正常なレクチンと糖鎖の応答

 

人間も、自分の身体を守るためにレクチンを作ります。

自分用のレクチンは唾液や消化液の中に含まれています。

ウイルスやバクテリアが侵入してくると、その細胞質の表面にある糖鎖を認識して、レクチンが細胞質に傷をつけて、さらに免疫細胞が攻撃します。(免疫応答システム)

 

 

食べたものに入っているレクチンへの応答

 

消化液には食べたものに含まれるレクチンを無毒化するものも含まれています。

きちんと咀嚼して食べないち、レクチンに対しての糖鎖抗原が増えます。

ガンの腫瘍マーカーというのも何かのレクチンに対して誘導された糖鎖抗原の一種です。

 

 

摂取した植物毒によるレクチンの害

 

レクチンが様々な臓器に影響を与え病気が起こります。

レクチンで腸の粘膜が破壊されて 未消化の栄養素が体内に侵入してきた場合は、分泌型IgAが増えてきます。
これが膠原病などの原因です。

 

https://blog.goo.ne.jp/mokushiroku666/e/b23e933de35d7621dabf34a9fad7c093 より引用

植物の科によっては強力なレクチンを作りますので、消化液を分泌するだけではレクチンは無毒化できません。

水に浸すことや土鍋で調理することも、レクチンを無毒化する上で効果的な方法です。

 

https://www.a.u-tokyo.ac.jp/topics/2012/20120206-2.html より引用

 

レクチンが多い食材

 

植物が種族を残し繁栄するためには受粉が必要です。
受粉して種子を作ります。

受粉には 「自家受粉」、「他家受粉」があります。

 

他家受粉にも 下記のような種類があります。

 

風媒花
イネ科(イネ、トウモロコシ、ムギ)、ナス科 (トマト、ナス、ピーマン、ジャガイモ) など

虫媒花
ウリ科、キク科、サトイモ科、ショウガ科、ネギ科、セリ科、ミカン科、マメ科 など

鳥媒花
ツバキ科 (茶) 、 バラ科  (モモ、ビワ、ウメ) など

 

この中で動物に対して忌避物質を作り出すものは風媒花です。
一方で 忌避物質をあまり作らないものは虫媒花です。

ヒエ、キビ、アワなどイネ科はレクチンがあるため、鳥がそれを主食とするとレクチンの毒のために病気の原因となります。
ヒトは米をとぎ、炊くという手法を考案し、レクチンから身を守る手段を見つけ、主食にしたと考えられます。

マメ科の中にもレクチンを大量に作るものもありますので注意が必要です。

 

関連記事

  1. 第1章・Ⅰー②食と病気 2)食材原料の事  3 放射線滅菌

  2. 第1章・Ⅰー①衣と病気

  3. 第2章・Ⅱ 老廃物が蓄積する場所 1 肝臓

  4. 第1章・Ⅱー② 小売業 サービス 1)コンビニ ホームセンター ショッピングモール 2)クリーニング

  5. 第1章・Ⅲー③ 医療・医薬品

  6. 第1章・Ⅰー②食と病気 1)栄養素 2 タンパク質 (未消化のタンパク質の吸収)

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。