第2章・Ⅰー①生体で処理が難しい物質 4 塩素など過酸化物

はじめに

 

塩素、臭素、フッ素、ヨウ素はハロゲン化合物と呼ばれますが、酸化すると無害な状態から猛毒物質に変化します。

水道水に含まれる塩素は、飲むことはさほど気にしなくても良いのですが、皮膚や粘膜に使用する場合には注意が必要です。

酸化力が強いので、カーテンの防燃剤が原因で肺に障害が起こる場合があります。

 

ハロゲン化合物

 

1 塩素の酸化物

 

塩素の過酸化物は、水道水に溶け込んでいる金属イオンを酸化します。

塩素の酸化物の中に臭素が不純物で入っていたらどうなるでしょうか?

ハロゲンは原子番号が大きくなるほど電気陰性度は低いので、塩素が臭素から電子を奪い、臭素が酸化します。
塩化物は -1 +1 +3 +5 +7 の酸化数があります。
過酸化物は強力な酸化剤であり、通常は極めて不安定です。

塩素以外のハロゲンは酸の強さが増すほど酸化力が高いのですが、塩素の場合は例外で、次亜塩素酸が酸化力が強いのが特徴です。
次亜塩素酸は原子が電子を引きつける力(電気陰性度)がフッ素、酸素の次に高いため、様々な物質の酸化に関係しています。

水道水の塩素処理をした時に水の中のミネラルが酸化します。

 

塩素はどうやって作られて、何に使われていますか?

 

わが国では、すべてイオン交換膜法になっています。

食塩を溶解槽で、直流の電気を流して電気分解すると、陽極側より塩素ガスが発生し、陰極側より苛性ソーダ水溶液と水素ガスが出てきます。

製紙工場などで紙を溶かすためには苛性ソーダを使用します。
以前は塩素で漂白していましたが別の方法で漂白するようになりました。

塩素は、塩ビ、ポリウレタン、ポリカルボネートなどの原料として使われますが、塩素は酸化力が強く扱いが不便なため在庫が過剰な状態です。
水道水や温泉施設、家庭用噴霧式の消毒薬にも使われています。

日本ソーダ工業会より引用

2 臭素の酸化物

 

水道水の塩素によって、発がん性のあるトリハロメタン (THM )や 臭素酸(HBrO3)の生成が問題となり、それぞれ基準値が定められています。

プラスチックの難燃剤は臭素化合物が大きな割合を占めています。
難燃剤はABS エポキシ、ポリカーボネイトなどの樹脂や接着剤に使用されています。
臭素難燃剤はPCBやダイオキシンに近い構造のものもあるので要注意です。

 

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